以前にもその素晴らしさを紹介したことのある神アプリ、「Spottizmo!」なのですが、私にとって、これなしでの旅行、ないし、これなしでの人生はもはや考えられない(これが使えないのでAndroidに乗り換えられない)ほど大切な存在なので、もう一度推薦しておきたいと思います。
- 大前提として、マメでがんばれる人は、この記事向きではありません
- GPSロガーに挫折した悲しい思い出
- Spottizmo! という神アプリ
- Spottizmo! の使い方
- 旅行のときに使って便利だったその他のアプリ
大前提として、マメでがんばれる人は、この記事向きではありません
まず、見ていただくのが早いと思うのですが、Spottizmo! を利用すると、ご覧のような位置情報ログをまとめた地図が作成でき、ブログに貼りつけたり、にやにや眺めて楽しんだりできます。
ただ、拡大するとわかりますが、ログの精度はめちゃくちゃ粗いです(設定の仕方にもよりますが)。新横浜から豊橋まで、新幹線で移動したのですが、高速なので駿河湾つっきったみたいになってる。徒歩のルートも少し苦手。バスとかフェリーとかの移動速度が得意っぽい(私の設定がそうなってるだけかもしれませんが)。
ちゃんとしたGPSロガーを導入すれば、もっと正確なログがとれるので、ちゃんとマメにできるひとは、ちゃんとしたGPSロガーとカシミール3Dを導入することをおすすめします。
参考になるのはこの記事とか。
こういう本とか。
いまからお話しするのは、私がいかにちゃんとしたGPSロガーに挫折したかという話と、できるだけがんばりたくないひとにとって、Spottizmo! がいかに素晴らしいかという体験談です。
GPSロガーに挫折した悲しい思い出
わたしも、GPSロガーを購入したことはあるんです。ですが、2年で壊れました。
当時、おもに地下鉄での通勤だった都合上、GPSが捕捉できないので持ち歩くのは遠出のときだけ。だから実質、PCに保存できたログデータなんて、10日分ほどしかありませんでした。悲しい。
持っていたのはこれ。とっくにどこかいってしまったけど(遠い目)
GPSロガー、とてもいいものなんだけど、使いこなせないのにはいろいろな理由がありました。
電池が切れやすい
地下鉄通勤しているので、GPSが捕捉できない時間のほうが多い。捕捉できない時間もつけっぱなしてると、すぐ電池がなくなります。なのでOFFにします。そうするとONにし忘れます。その繰り返しです。
そして電池が切れやすい
そうでなくても、毎日eneloop充電しなきゃいけない。それが私にはできない。
防水じゃない
船が大好きなので、川に出ているときにGPSがとれないと、半分ぐらい意味がない。
ログをとりだすのが面倒
Bluetoothでパソコンと接続して諸々のアプリをつかって抜きだすんだけど、これが難しいし、面倒。よくわからなくてとりだせなかったぶんが10日分ぐらいあります。悲しい。
カシミール3Dがないとちゃんとできない
いろいろ試したけど、3日分ぐらいログをためて旅行から帰ってくると、ちょっとおかしなところにとんでいるログも3日分含めて全部どーんと同じファイルになるので、編集がカシミール3Dでしかできません。カシミール3DはWindowsでしか動きません(Mac Book Proユーザーです)。すこぶる面倒。
なくす、壊れる
なくしたひと、壊したひとを私以外にも大量に知っている。かと言って、消耗品と言ってしまうには高価。
遠出できないことにストレスを感じる
地下鉄通勤なので、地上でしか位置を捕捉できないロガーは毎日の通勤を記録できない。飾りでしかない。これが私にとっては最大のストレスでした。
そんなこんなで、壊れたのを機に買い替えもせず、毎日GPSログの喪失に耐えていました。GPSログをとりはじめるとわかるのですが、要は、毎日写真を撮っているのにSDカードが挿入されてなかったときに似た喪失感があります。
これらのデメリットを完全に克服したGPSロガーがあればすぐにでも導入したい、といつも思っているのですが未だ出会えず。
Spottizmo! という神アプリ
そこで、「Spottizmo!」の登場です。つくっているのは、ネコジタシステムズさん。
Spottizmo! には「じゃない人のためのGPSロガー」というキャッチフレーズがあるのですが、これが本当に、GPSロガーが使いこなせなかった、私のような「じゃない人」にとって救世主となるアプリでした。
精度は、粗いです。でもそれで十分だった
Spottizmo! は基地局情報をつかって、移動したときだけ位置情報を記録するアプリです。線のように記録するGPSロガーに慣れているひとから見ると、「なんだこれ!だめじゃん!」て見えてしまうかもしれませんが、私にはこれで十分でした。
これは1月2日に、横浜市の自宅から「ジャンクション初詣」にでかけて、江北ジャンクションからスタートし、最後は箱崎まで、ぐるっと移動しながらジャンクションを愛でたときのログ。「ああ、ここ行ったのこの日だったか〜」ということが一瞬で喚起されます。
バッテリーの持ちがよいので、ずっとつけっぱなしで大丈夫
Spottizmo! を入れ始めてから、何年も使っていますが、ほとんどオフにしたことがありません。多少、歩きまわることの多い日はやはり電池は減るのでモバイルバッテリーがあったほうがいいですが、それもSpottizmo! のせいというより、Twitter とかしまくるほうが減っている感じがします。
データ通信しているわけじゃないので、ギガも減りません。
オンオフを気にしなくていいのが本当に素晴らしい。永遠につけっぱなしていたい。
GPSじゃなくて基地局情報を使っているので、地下でも大丈夫。海外も大丈夫。
そして、基地局情報なので、GPSとちがって地下鉄の駅でもスポットを記録します。これも本当に、素晴らしい。地下鉄通勤だけの毎日でも愛せそう。
ちなみに、基地局ということは海外に行ったときはどうなるんじゃろ……?と思っていたのですが、特になんの問題もありませんでした。WiFiルータをレンタルして、「モバイルデータ通信オフ」にしているときもまったく問題ないし、SIMカードを差し替えていつもと違うSIMを使っているときも問題なし。設定の変更も必要なし。
「機内モード」にしているときだけ、完全に電波オフになって取得ができませんので注意してください。
海外でのスマホの使い方はこの辺りを参考に。
データを1日単位でエクスポートして使えるので、めちゃくちゃ楽
データがGPX形式、KML形式の2種類で簡単にエクスポートできます。
自分で編集が必須だったGPSロガーのログと違って、アプリ内で「1日」単位で区切ってエクスポートしてくれるので、GoogleMapを使ってブログに貼り付けるのがものすごく楽です。
Spottizmo ! が出てから何年も経っているので、他にも代替アプリがあるじゃろ、と思って調べてみたことがあるのですが、簡単位置情報ログ系でフレキシブルな形でエクスポートが可能なアプリを他に見つけることができませんでした。未だにオンリーワンにしてナンバーワンの孤高の存在なのです(2018年現在)。
上の「ジャンクション初詣」のデータをGoogleマップにインポートしてみたところ。線の形になるのでより、移動の記録がわかりやすい。私は、旅行記ブログを書くときはまずこの作業をして、どういう順路で移動したかを思い出しながらブログを書いてます。
写真だけだと忘れてたようなことも、位置情報ログを見てると「あ、そうそう、ここで電車を乗り換えるときにさぁ……」とか、何日も経っていても思い出せます。
以上が、私がSpottizmo!がない人生がもはや考えられない理由でした。
位置情報とか今まで気にしたことなかったよ〜という人も、旅行のときだけでも使ってみると、その「思い出喚起力」に驚くと思います。なにしろ、ダウンロードして、オンにするだけでいいので、ぜひ試してみてください。
Spottizmo! の使い方
使い方は「オンにするだけ」で、ものすごく簡単なのですが、GoogleMapへのエクスポートの仕方まで、一応基本的な使い方をまとめておきます。
Spottizmo!をダウンロード&初期設定
初期設定の画面は左側。
- Record …… ログ開始ボタン。とりあえずまずはこれを「オン」に。
- Accuracy …… ログの正確性を10mから選べます。正確にすればするほど、バッテリーの持ちは悪くなるのでお好みの範囲で。
- Distance Unit …… Mile表記とかかっこいいけどわからないのでKmで。
- Date change at …… 1日単位で記録するので、「何時から1日のスタートとするか」を設定できます。私はとりあえずデフォルトの深夜0時に設定してるけど、終電で帰ってきたりすると「なんでこの日、この場所からスタートしてるんだっけ……?」となること時々あり。始発の時間に設定しておくといいのかも。お好みの範囲で。
右側は、重要な「プライバシーフィルター」の画面。自宅の半径1kmにいるときは、取得するけどエクスポートしたくない、などの場合に使います。
あとは勝手にログをとってくれるのでそれを眺めて楽しみます。
左側がログ画面。よく使う機能として、左下の「+(プラス)」ボタンを押すと、今いる場所のログを強制的に記録してくれます。
「HD」のボタンを押すと、もっと細かい線のログデータ(本来のGPSログ)を取得するモードもついてます。バッテリーがぎゅんぎゅん減っていくので普段は使わないのですが、「この船に乗る30分間だけは正確に記録したい!」というときにものすごく便利。
右側は、この記事を書くにあたって初めて使ってみた「Geotag Photos」の機能。iPhoneのAlbumの中に入ってる写真にGeotagをつけたり、マップに表示できたりするみたい。 私の場合、iPhoneの中にはプライベートな写真のほうが多いので、どうだろう。メインのカメラがスマホである、という人にとっては便利だと思います。
とったログをExportする
取得したログはGPX形式、またはKML形式でエクスポートできます。
このエクスポート機能もみるみる便利になって、カレンダーで複数の日付を一挙に選択してひとつの長いログを生成することもできるようになった(1日ずつ、別個のログにするときは、1日ずつ選択)し、メールだけでなく、iPhoneに入ってる他のアプリへも直接送ることができます。EvernoteとかDropboxに直接ためていくのも便利そう。
Googleマップでマイマップを作成、ログをインポートする
Googleマップから、「マイプレイス」を選択、「マイマップ」→「地図を作成」で、新しく地図を作成します。
新しいレイヤの下に「インポート」というボタンがあるはず(ないときは「レイヤを追加」で新しくレイヤを作る)なので、それを押して、さっきSpottizmo!からエクスポートしたファイルを、今度はインポート。
ちょっと面倒ですが、GoogleMap上でもログの編集は自在にできるので、たとえば起点を江北ジャンクション集合時点からにする、とかもできます。私は面倒なのでやらないけど。
GoogleMapへのインポートは、私が旅行記ブロガーだからやっているだけで、一般的にはアプリのログを毎日にやにやしながら眺めるだけで、相当、楽しめると思います。ぜひお楽しみあれ。
旅行のときに使って便利だったその他のアプリ
といっても、GoogleマップとGoogleカレンダーをめちゃくちゃ使うぐらいで、旅行だからといって特別なものはじつはあまりないのですが、この辺りの記事も参考にしてみてください。